岡山から広がるコワーキングの新たな波。恒次さんインタビュー
2025年1月6日
今月15日、16日に沖縄のコザで開催される「FLC Fes」。そのカウントダウンイベントで盛り上がるFLC Fesには、地域を超えてコワーキングの文化を広めるキーマンたちが集結しています。本日は、FLC Fesアンバサダーであり、岡山のコワーキングスペース「Think Camp」を運営する株式会社スイッチ代表の恒次さんにお話を伺いました。
コワーキングへの挑戦、そして現在
かなみん:今日はお越しいただきありがとうございます。早速ですが、恒次さんの活動やこれまでの経緯についてお聞かせください。
恒次さん:はい、ありがとうございます。「Think Camp」は今年で8年目になります。もともとはウェブ制作会社として株式会社スイッチを立ち上げたのですが、ウェブ制作の業界はかなりクローズドなところがあり、関わる機会が限られていました。
その状況を変えたくてコワーキングスペースを作ったところ、予想以上に多くの方が集まるようになりました。最初に来てくれたのは、私が以前関わっていたベンチャー系の勉強会の参加者たち。特に中国地方、広島から多くの人が訪れてくれました。
スタートアップの拠点としての進化
恒次さん:コワーキングスペースができたことで、スタートアップの会場としても使われるようになりました。「スタートアップキングダム」というイベントを初めて開催したのもここで、私も運営やメンターとして関わるようになりました。
場所を作ることで、思いもよらない出会いや繋がりが生まれるんだなと実感しました。
かなみん:まだ7年前というと、かなり新しい取り組みですよね。他にも同じようなスペースはありましたか?
恒次さん:岡山ではほとんどありませんでした。私たちの「Think Camp」が老舗のような存在になっています。約3年前には「岡山コワーキングスペース協会」を立ち上げ、瀬戸内エリアでコワーキングフェスを開催するなど、地域を超えた連携も行っています。
地域連携で生まれた岡山コワーキングスペース協会
岡山のコワーキングスペース文化を支える一つの団体が「岡山コワーキングスペース協会」です。恒次さんは、その立ち上げについて以下のように語ってくれました。
恒次さん:最初は、WonderwallさんとTOGITOGIさんと連携して始めました。競合する立場ではありますが、岡山のような地方では、競争よりも連携して業界を盛り上げることが重要だと思ったんです。3社で一緒にコワーキングの価値を伝えていこうということでスタートしました。
協会の活動内容
協会の主な活動は、年に2〜3回のイベント開催です。各コワーキングスペースが持ち回りで会場を提供し、勉強会やワークショップを実施しています。
恒次さん:去年の9月に開催したイベントでは、尾道のコワーキングスペース「ONOMICHI SHARE」の後藤さんと一緒に勉強会を行いました。岡山だけでなく、香川や広島からも参加者が集まり、コミュニティマネジメントや運営の仕方について学び合いました。
また、新しいスペースも積極的に協会に参加しています。最近では、宇野に新しくできた「UNO BASE」が加盟し、他にも「ひとやね」など、大規模なコワーキングスペースもイベントに顔を出してくれるようになりました。
Think Campでの新企画「ツネバー」
イベントの中で恒次さん自身が受けた印象的なフィードバックが、新しい企画「ツネバー」のきっかけとなりました。
恒次さん:ある時、参加者から「Think Campで何かやってほしい」と声をいただきました。特に「恒次さんに会いたい」という話もあり、それならばと「ツネバー」という場を設けることにしました。
かなみん:その「ツネバー」はどんなイベントですか?
恒次さん:簡単に言うと、私との交流を楽しむ場です。マキさんが企画を提案してくれて、試しにやってみたら、15人ほどが集まってくれました。トークセッションのような形で、参加者からの質問に私が答えたり、逆に質問を投げかけたりして、盛り上がりました。その後、2次会、3次会と続いて、夜中の3時頃まで楽しい時間を過ごしました。
コワーキングスペースが生む新しいアイデア
岡山のコワーキングスペース文化を牽引する恒次さんは、コミュニティの力を活かして新たなアイデアが生まれる瞬間を大切にしています。
恒次さん:1つのコワーキングスペースだけでは思いつかなかったアイデアも、みんなで集まってワークショップをすることで生まれることがあります。それを実践してみたら、思った以上に盛り上がるんですよね。
例えば「ひとやね」さんも勉強会を通じて方向性が明確になりました。郊外型の大きなスペースでイベントを中心に運営していく形になり、コワーキングスペースの収益化に向けた新たな道が開けたのではないかと思います。
瀬戸内エリアの広域連携
地域を超えた連携の一環として、瀬戸内エリア全体でのコワーキングフェスが開催されています。
かなみん:瀬戸内の繋がりについて教えていただけますか?
恒次さん:約2年前に第1回目の「瀬戸内コワーキングフェス」を高松で開催しました。それ以降、香川や広島からの参加者との交流が深まり、イベントには遠方からも人が集まるようになりました。
フェスの運営は、自前でお金を出し合い、みんなで協力して行っています。大変なことも多いですが、イベントを通じてできた繋がりは非常に価値があると思います。
知り合いがいる場所が旅先になる喜び
瀬戸内エリアのコワーキングネットワークは、地域を超えた新しい形の交流を生み出しています。
恒次さん:この間も尾道の「bench!」というコワーキングスペースに行った際、知り合いが「来てくれてありがとう」と声をかけてくれました。旅先で知っている人がいる場所があると、すごく嬉しいものです。
かなみん:確かに、そういう繋がりは大切ですね。
恒次さん:僕たちはこの繋がりをどんどん広げていきたいです。瀬戸内エリアでは、コワーキングスペースを利用する人たちも地域内で移動することが多いので、「広島に行くならここ」「岡山駅前ならここ」という形で、利用者同士も自然と繋がり合っています
コワーキングスペースの持つ力—偶然の出会いが生む価値
恒次さん:昨年度の年末、12月27日にアメリカ人のウィルさんという方が飛び入りで参加してくれました。その日は私たちのスタッフであるタケウチさんが昼間に忘年会を開いていたのですが、ウィルさんは英語しか話せない中、弁当を持って座って一緒に忘年会に参加してくれたんです。
その場でたわいもないコミュニケーションが生まれ、ウィルさんにとっても忘れられない日になったと思います。こうした偶然の出会いが生まれるのも、コワーキングスペースという場所があるからこそだと感じています。
コワーキングスペースが人生を変えるきっかけに
恒次さん:過去には、私が興味を持ったYouTubeの先生をセミナーに招いたこともありました。最初は「面白い人だな」という気軽な気持ちで呼んだのですが、その先生が行ったセミナーに参加した女性が、その後その先生の別のセミナーも受講し、商売を始めて本を出版するまでになったんです。
その女性は、「この場所があって、このイベントがなければ、今の私はいなかった」と言ってくれました。私としては、ただ面白そうだと思って先生を呼んだだけでしたが、結果的にその方の人生に大きな変化をもたらしたんですね。
Think Campの始まり—「人に会いに来る場所」
かなみん:Think Campは、恒次さんにとっても大きな変化をもたらした場所なんですね。
恒次さん:そうですね。実は最初は何の志もなく、ノリで作ったんです。元々、オフィスが手狭になって、新しいフロアを借りるほどでもないけれど、ちょっとした場所が欲しいなと思って作ったのがThink Campの始まりでした。
最初は本当に何もわからず始めたのですが、タケウチさんのように、ここで働いてくれる人たちとの出会いが私自身の人生も変えていきました。特にタケウチさんは、元々主婦だったのですが、今では「頼れるお姉さん」的なキャラクターでタレントのような存在になっていますね。
出会いの場から成長の場へ—Think Campの未来
かなみん:そんなタケウチさんのような存在が、Think Campの魅力の一つですね。
恒次さん:そうですね。人に会いたいと思ってもらえる場、人が成長できる場を提供できるのがThink Campの強みだと思います。最初はノリで始めた場所が、今では多くの人にとって価値ある場所になり、人々の人生を変えるきっかけにもなっていると感じます。
地域をつなぐコワーキングの力
恒次さんや岡山コワーキングスペース協会の活動は、単なる作業場所の提供を超え、地域の人々をつなぎ、新たな価値を創出しています。
今回のインタビューから、岡山のコワーキングスペース文化がいかに地域連携を大切にしているかがよく分かりました。恒次さんの取り組みは、他地域でも参考になるポイントが多く、コワーキングの可能性を改めて感じることができました。
実行委員長の青木が話す、開催のきっかけや背景。
2024年12月26日
こんにちは!今回はこのイベントの実行委員長であり、株式会社funky jumpの代表取締役である青木さんへのインタビューを通じて、コワーキングスペース業界の可能性とその背景にある情熱を紐解きます。
青木さんの自己紹介と活動
青木さんは、コワーキングスペースの可能性に魅了され、この業界で活動を広げています。東京都麻布十番で「BIRTH LAB」というスペースの運営受託をはじめ、顧客管理ツール「TAISY」の開発など、コミュニティを支援するさまざまな取り組みを展開。さらに、業界団体「JCCO」を設立し、コワーキング業界全体を盛り上げる活動も行っています。
東日本大震災で得た気づきと原点
青木さんがコミュニティの重要性に気づいたきっかけは、2011年に発生した東日本大震災でのボランティア活動でした。
「震災後のボランティア活動では、被災者の心のケアやコミュニティ形成が重要だと感じました。現場では、自殺リスクが高い方々を見守りながら支援を提供するリーダーの方々がいましたが、復興フェーズが進むにつれて、補助金の打ち切りなどで活動が困難になる状況も目の当たりにしました」と青木さん。
その経験を通じて、経済的な持続可能性を持ったコミュニティ支援の必要性を痛感。「寄り添うだけでは解決できない現実を知り、事業としてコミュニティを支える仕組みを作りたいと思うようになりました」と語ります。
コミュニティマネージャーとの出会い
震災復興支援を経て、青木さんが出会ったのがコワーキングスペースという世界でした。そこには「コミュニティマネージャー」と呼ばれる、コミュニティをサポートする専門家がいました。「コミュニティに価値を見出し、それに対してお金を払う人々がいる。これこそが持続可能なコミュニティ支援の形だ」と感銘を受けたといいます。
さらに、彼の幼少期の経験も影響を与えました。群馬の田舎で育った青木さんは、仲人を務めていたひいおばあちゃんの姿を重ね、「現代の仲人のような存在がコミュニティマネージャーだ」と感じたそうです。「この人たちをサポートすることが社会を良くする一歩になる」と確信し、現在の活動に繋がっています。
コワーキングスペースの現状と課題
FLC Fesの発起人である青木さんが最初に直面したのは、日本国内のコワーキングスペースが抱える収益性の課題でした。商業的にも行政的にも予算が限られている現状に加え、海外の成功例との違いに気づいたことが、大きな転機となったといいます。
青木さんは、「アメリカでは、WeWorkが急成長している中で、日本との運営モデルの違いを学ぶために、シリコンバレーやPlug and Playといった海外のコワーキングスペースを訪問した」と振り返ります。その中で、不動産ビジネスとしての側面が強いアメリカ型モデルが、日本では馴染みにくいと感じたそうです。
一方で、ヨーロッパ型のコワーキングスペース運営に可能性を見出し、日本に適した形で業界全体を盛り上げる必要性を確信しました。
「JCCO」の設立
こうした課題意識から立ち上げられたのが、業界団体「JCCO(一般社団法人 日本コワーキングスペース&コミュニティマネージャー協会)」です。青木さんは「個別のクライアント支援に留まらず、業界全体の情報を共有し合うことで、日本型コワーキングスペースの可能性を広げたい」と考えました。
JCCOの設立にあたり、青木さんが影響を受けたのはヨーロッパのカンファレンスイベント「Coworking Europe」でした。このイベントでは、「コロナ禍で賃料を上げた」「月額プラン利用者の増加で収益が改善した」といったリアルな情報が共有され、業界全体でPDCAを回す文化が根付いていました。
青木さんは、「業界全体が情報をオープンにし、お互いの知見を活用することで、持続可能な運営が可能になる」と語ります。
FLC Fesの意義
「FLC Fes」は、地域経済、コワーキングスペース、そしてコミュニティが一体となり、未来を創造する場です。このイベントを通じて、参加者が新たなビジネスチャンスや人とのつながりを得るだけでなく、地域社会全体が活性化することを目指しています。
震災復興で得た経験を基盤に、青木さんは「コミュニティを持続可能な形で支える」というビジョンを追求しています。この熱意に共感した多くの人々が集い、FLC Fesという新しいプラットフォームを作り上げています。
コザと内閣府事業の結びつき
今回のFLC Fesは、「令和6年度沖縄型産業中核人材育成事業」の一環として実施されます。この事業では、沖縄のコワーキングスペース、特にスタートアップ支援に特化した施設のコミュニティマネージャーを育成するプログラムが進められています。域外での研修や派遣を通じて、新しい知見やスキルを持つ人材が地域に戻り、地元での産業振興に貢献することを目指しています。
その最終報告会として構想されたイベントが、コザスタートアップ商店街で開催されるFLC Fesなのです。
KOZA ROCKSとの出会いが転機に
青木さんがコザでの開催を決意したきっかけの一つが「KOZA ROCKS」というイベントです。地元企業フォーシーズが旗を振るこのイベントは、商店街という舞台でスタートアップ支援をテーマに展開されました。商店街という従来型の場所で、スタートアップ向けイベントが開催されるという新しい取り組みに、青木さんは驚きと感動を覚えたと語ります。
「スタートアップという現代的なテーマが、商店街という古い文化と結びつく光景は驚くべきものでした」と青木さん。普段はシャッター通りとなりがちな商店街が、活気を取り戻し、地元住民が積極的にイベントを応援する姿に、地域が持つ可能性を見出しました。
商店街とスタートアップの融合
KOZA ROCKSの成功は、商店街とスタートアップという異なる世界が、共通の目標「地域を盛り上げる」で手を取り合った結果でした。青木さんは、「地元の方々全員がスタートアップを完全に理解していたわけではないかもしれないが、商店街を盛り上げるという感覚で協力していた」と語ります。
また、商店街でのイベント運営の困難さも指摘されました。土地や店舗の所有者が異なるため、一つの旗を立てるだけでも多くの調整が必要です。それでも成功させたのは、地域住民の熱意と、スタートアップを受け入れる柔軟な姿勢があったからこそです。
コザモデルを全国へ
FLC Fesは、コザを拠点にした成功事例を全国に広げることを目指しています。沖縄での取り組みが成功すれば、それを他の地域で再現しようという動きが出てくるかもしれません。青木さんは、「コザでできたから、他の地域でも挑戦できるという自信を持ってほしい」と語ります。
さらに、FLC Fesでは地元の商工会や政治家も参加することで、地域全体が協力し合う文化を育むことを意図しています。この取り組みを通じて、地域とスタートアップが相互に利益を得られるモデルを築いていく考えです。
最後に
コザでのFLC Fesは、単なるイベントではなく、地域の未来を変える挑戦です。スタートアップが商店街を活性化し、商店街がスタートアップを支えるという共生関係が築かれることで、日本全国に新しい地域活性化の方法論を提示するでしょう。
コザの取り組みが成功すれば、次はあなたの地域がその舞台になるかもしれません。このイベントがどのような未来を創り出すのか、期待が高まります。
運営に協力しているBeyond the Communityについてと実行委員長 青木の魅力に迫る
2024年12月24日
こんにちは!今回は、2025年1月15日・16日に沖縄で開催される「FLC Fes 2025 in Koza」の詳細をご紹介します。このフェスは、地域経済とコワーキングスペースの新たな関係性を探る、業界最大級のイベントです。先日行われたプレビューイベントで、実行委員や登壇者たちから直接話を聞くことができたので、その模様をレポートします!
豪華ゲストと実行委員
プレビューイベントで登場したのは、FLC Fes実行委員会のメンバーであり、大阪のコワーキングスペース「The DECK」でコミュニティコーディネーターを務める向井布弥さん(愛称:ふーみん)。彼女は、スタートアップ支援や女性起業家のサポートに注力しており、コワーキングを通じて地域と世界をつなぐ活動に取り組んでいます。
ふーみんは、「デジタルノマド」と呼ばれる外国人たちが大阪に滞在し、地域のキーマンと繋がる事例を紹介。「コワーキングはただの箱ではなく、地域経済や人々をつなぐハブとなる」というビジョンを熱く語ってくれました。
さらに、実行委員長である青木雄太さんの存在も大きな注目ポイント。彼のビジョンに共感したメンバーたちが集まり、このフェスの実現に向けて動いています。「コワーキングスペースの価値を高め、コミュニティマネージャーがより活躍できる環境を作りたい」という思いが、参加者一人ひとりに共有されているのです。
イベントの背景と実行委員の思い
このフェスは、単なるイベントにとどまらず、新たな時代を切り拓く試みとして位置づけられています。青木雄太さんを中心とした実行委員会メンバーは、「自分たちがやりたいからやっている」という情熱を持ち、イベントの準備に取り組んでいます。
「参加者全員が異次元の体験を持ち帰ることができる」と断言するふーみんの言葉に象徴されるように、FLC Fesは「来ないと損」と言えるほど多彩な内容で参加者を迎えます。
Beyond the Communityとは?
登壇者の1人である向井ふみさんが立ち上げた「Beyond the Community」は、コワーキングスペースを超えた繋がりを追求する団体です。
向井さんはこう語ります: 「コワーキングスペース同士が繋がることで、会員のビジネスが加速し、現実に近づく。競争ではなく、パイを広げる文化を作ろうと活動しています。」
- 2020年に大阪で開催されたコワーキングフォーラムをきっかけに始動。
- コロナ禍ではオンラインフォーラムを実施。
- 2022年以降、京都、神戸、大阪でコワーキングフォーラムを開催。そんな先にあるのがFLC Fes。
- 現在では190人以上のコワーキングオーナーやマネージャーが所属する大規模コミュニティに成長しています。このネットワークが、FLC Fesにも新たな風を吹き込むことでしょう。
BeyondからFLC Fesへ: 次のステージへ
「これまでのコワーキングフェスやフォーラムは、コワーキングスペースの中に留まっていました。でも、FLC Fesは違います」と向井さんは語ります。
FLC Fesは地域社会とのつながりを重視し、次世代の地域エコシステムの構築を目指します。その第一歩が、沖縄・コザ商店街でスタートするのです。
青木雄太さんの魅力: FLCフェスの心臓部
FLCフェスの実行委員長、青木雄太さんは、コワーキングスペース界のキーパーソンとして知られています。彼のリーダーシップと情熱は、このフェスの成功を支える柱です。
- コミュニティマネージャーの価値を高めることを使命とし、これまで300以上のコワーキングスペースを訪問。
- コミュニティマネージャー養成講座を展開し、業界の発展に寄与。
- 独自のコミュニケーションツールを開発し、コワーキングスペースの運営をサポート。
「令和の坂本龍馬」と称される青木さんは、聖徳太子のような調整力と革新性を持つリーダー。彼のビジョンは、コミュニティマネージャーの価値向上を超え、地域経済全体の活性化にまで広がります。
青木さんはその論理的な話し方やビジネスの感覚だけでなく、親しみやすさでも多くの人を魅了します。ダンスもこなし、周囲の人々を巻き込む力を持つ彼の存在は、FLCフェスを特別なものにしています。「自分たちがやりたいことだからやる」というシンプルな原動力で、多くの人々を共感させる力。それが青木さんの最大の強みです。
次の時代を共に作る一歩を!
FLC Fesは、地域と世界をつなぐ新しい可能性を示してくれる場です。沖縄という特別な舞台で、コワーキングの新しい形を体験できる貴重なチャンス。まだ迷っている方も、ぜひ公式サイトで詳細をチェックし、1月の沖縄で新しい出会いを楽しんでください!
参加者として、またはボランティアスタッフとして、この新しい挑戦の一翼を担いましょう!
岡浩平さんと考える、地域をつなぐ新たなチャレンジ:FLC Fes2024 in Koza
2024年12月24日
はじめに
FLC Fesをご存じですか?「Find the new relationship between Local economy and Coworking space(地域経済とコワーキングの新たな関係性を見つける)」をテーマにしたこのイベントは、地方創生やスタートアップの推進を目指し、多様な参加者をつなぐ一大交流の場となっています。今年も全国からゲストが集まり、商店街全体を舞台にした2日間のセッションが予定されています。
今回は、このFLC Fesを支えるアンバサダーの一人、北九州のコワーキングスペース「秘密基地」代表の岡浩平さんへのインタビューを通じて、イベントの背景や想いに迫りました。
岡浩平さんの活動とFLC Fesへの関わり
岡さんは、北九州市でコワーキングスペース「秘密基地」を2014年に立ち上げ、地域経済とクリエイターをつなぐ活動を続けてきたパイオニア。そんな岡さんが掲げた「町はチームだ」というスローガンは、秘密基地から始まった一般社団法人になりました。地域全体を一つのチームとして捉え、多分野の人々と協力してプロジェクトを推進することを目的としています。
岡さんいわく、コワーキングは単なる場所ではなく、人と人とをつなげるプラットフォームであり、地域経済を活性化する手法でもあるとのこと。その視点がFLC Fesの理念と深く響き合い、今回アンバサダーとして参画されています。
注目のプロジェクトと地域経済へのインパクト
岡さんが過去に手掛けたプロジェクトの一例として挙げたのは、北九州フードフェスティバル。これは、地元の飲食店とコラボレーションし、多くの人々が地域の美味しい食を楽しめるイベントでした。プロフェッショナルなイベント会社に依頼せず、地域の人々と協力して作り上げたこのイベントは、3万5千人の集客を記録。地域経済への貢献だけでなく、「北九州にはおいしい飲食店や食文化がある」という参加者のシビックプライド(地域への誇り)も育まれました。
また、岡さんの最新プロジェクト「小倉コーラ」も注目されています。地域文化である「ぬか床」に使われる山椒を活かしたこの商品は、地元の魅力を詰め込んだ一品として、お土産や飲食店での提供を通じて人気を集めています。
FLC Fes2024 in Kozaへの期待
今年のFLC Fesでは、若手メンバーが中心となり、新たな視点で地域経済とコワーキングの可能性を探ります。岡さんも次世代の挑戦に期待を寄せ、以下のように語っていました:
「コワーキングという場所の役割が進化し、地域経済とどのように関わっていけるかがテーマ。若い世代がこれまでのイベントとは違う切り口で議論が進むことを楽しみにしています。」
FLC Fesは、地域の課題解決や新しい価値の創造に向けて、多様なアイデアや視点を交差させる場となりそうです。
最後に
地域を活性化するための挑戦は、単なるイベントではなく、未来の可能性を探る旅そのものです。FLC Fesは、その一歩を踏み出すきっかけになるでしょう。
当日は多くのゲストスピーカーや参加者が集い、新たな発見が生まれること間違いありません。ぜひ会場で、またオンラインでこのムーブメントに触れてみてはいかがでしょうか?
なぜ沖縄で開催するのか
2024年11月26日
こんにちは!FLC Fes実行委員長の青木 雄太です。
「なぜ沖縄で?」という当たり前の疑問を持つ方々がいらっしゃいますのでまずはそれを説明したいと思います!私的には「ここでしか開催できない」と思っているくらいです!
コザスタートアップ商店街とは
今回の開催地は那覇空港から車で1時間ほどにある沖縄市の中心市街地「コザ」。嘉手納基地の前にあり、戦後、米軍基地の門前町として栄えた町です。
この場所でフォーシーズ㈱や琉球ミライ㈱の皆さんが「コザスタートアップ商店街」というブランドでここをスタートアップの聖地にしていこうと尽力されています。
しかし普段のイベントなどない日常の様子はこんな感じでした。本当にここにオフィスがあるのだろうかと不安になりながら私は初めて訪問しました。
ところが別の日、フォーシーズ社が主催するKOZAROCKSというスタートアップカンファレンスに参加して目を疑いました。アーケードの真ん中で音を奏でるDJブース。シャッターが閉まった店の前に並ぶフラッグ。アーケードにせり出しているスポンサーブース。これらは商店街の方々、一人一人の店主や大家さんの協力なくしてできないことです。
地域のビジョンをしっかり描く重要性を思い知らされた
私は麻布十番での商店街組合、青年会活動を通して少しは地域を盛り上げていると思っていましたが、愕然としました。自分では麻布十番の商店街組合の方々が築き上げてきた信頼の一端をお借りするのが精一杯で、商店街をこのようなリーダーシップを持って「かくあるべし!」というビジョンを描けないと思ったのです。
私は様々な地域にお伺いする中で最も重要なことが「かくありたい」という地域のビジョンを描き、実現に向けて協力していくことだと考えています。このビジョンを描き、周囲のちからを借りて前に進む力強さが大変に素晴らしいと思ったのです。
きっとこの企画に関わる皆さん全員がスタートアップのことを理解しているわけではないでしょう。中心で旗を振る代表のやりたいことを理解しているわけではないでしょう。
しかし、地域を盛り上げようとしている、頑張っている。そこを理解し、応援する―。その協力の姿により生み出されたこの景色が大変に素晴らしいと思うのです。
同じ景色を見ることが大切
多くの人を説得しようとするとき、言葉やスライド資料を尽くしても説得できないことがあります。一緒に地域を盛り上げようとするならば「もし自分たちのプロジェクトが大成功したら」という景色を目の前で一緒に見ることが何よりも大切なのではないでしょうか。
「商店街を舞台にイベントをやろう」なら他にも候補地があります。「空き家に起業家を誘致しよう」も他に候補地があります。
しかしながら今回の私の想いをカタチにするには他に候補地はありません。「コザスタートアップ商店街」でしか開催できないのです。
自らビジョンを立て、周りの協力を得ながら日本中から人を集めている。そして地元の方々と共に絶妙にイベントを盛り上げる様々な仕掛けを繰り広げてきたフォーシーズ社の実績が素晴らしいからです。
私はそれを目の前で見た。その同じ景色をみなさんにも見てほしい!
この規模の商店街のイベントを私たちで開催するのは、最初は不安な気持ちでいっぱいでした。しかし、フォーシーズ社に相談差し上げた際に「できますよ!」と力強く答えていただけたことがとても心強かった。絶対に成功させたいと全力で準備を進めているところです。
参加者が新しいビジョンを描くイベント
私も麻布十番商店街で活動していますが「この企画は青木さんから始まった」と言われるものをまだ作ることができていませんし、麻布十番商店街の「かくありたい」というビジョンもまだ持ち合わせてはいません。
このイベントは、最近のコワーキングスペースの動向を知れることはもちろん、地域とコワーキングスペースがどのように連携し、持続可能な発展を目指せるかを議論し、参加者が新しいビジョンを描くイベントです。
参加いただくすべての方々と一緒に、未来の地域経済エコシステムの景色を見ていきたいです。ぜひご参加をよろしくお願いいたします。